ペナルティーエリア Q&A(その1)

このページのQ&Aではイエロー・ペナルティーエリア と レッド・ペナルティーエリアの違い、黄杭と赤杭の違い、それぞれのルールと処置の違いを説明しています。

 

イエローペナルティーエリア ⇒ 旧称 ウォーターハザード
レッドペナルティーエリア ⇒ 旧称 ラテラルウォーターハザード

 

池ポチャ

Q&A

 

<QUESTION & ANSWER>

 

それぞれの項目をクリック(またはタップ)すると答えが出ます。

 

イエローペナルティーエリア(黄杭)とは?

コース内にある黄色の杭やラインで示された海や湖、池、川、排水溝、水路などは、水の有無に関わらず、「イエローペナルティーエリア」という。(旧称 ウォーターハザード)

 

通常は黄杭や黄色のラインでその限界が示され、黄色の杭やライン自体も白杭同様、その範囲内とみなされる。

 

ボールが一部でも限界に触れていれば、ペナルティーエリア内のボールとなる。

 

一般に、ボールが池に入ってしまうことを「池ポチャ」といったりする。

 

<参照>

ペナルティーエリア処置とは?

レッドペナルティーエリア(赤杭)とは?

コース内にある赤色の杭やラインで示された海や湖、池、川、排水溝、水路などは、水の有無に関わらず、「レッドペナルティーエリア」という。(旧称 ラテラルウォーターハザード)

 

通常は赤杭や赤色のラインでその限界が示され、赤色の杭やライン自体も白杭同様、その範囲内とみなされる。

 

2019年のルール改訂に伴い、競技委員会は「赤杭や赤色のラインのペナルティーエリアを池や川だけでなく、ブッシュのように木の密集したエリアや、崖、岩場、砂漠エリアなどのように水のないエリアでも、プレーするのが困難なエリアをレッドペナルティエリアに指定することを推奨される」としている。

 

レッドペナルティエリアに入ったボールは、アンプレヤブルより有利な「1罰打を払って、ボールが赤線を横切った所からホールに近づかない2クラブレングス以内のエリアにボールをドロップしてプレー」も選択できることになった。

 

これにより、ルールが分かり易くなるだけでなく、スピードプレーにも寄与するルールの変更となった。

 

2019年のルール改訂に伴い、レッドペナルティエリアに入ったボールは、旧称ラテラルウォーターハザードでの救済措置であった「1罰打を付加し、最後にボールが横切った地点とホールから同じ距離にある対岸で、ホールに近づかない区域で、2クラブレングス以内にドロップ」という対岸での処置は無くなったので注意!。

 

<参照>

ペナルティーエリア処置とは?

黄杭で囲まれた池の中にボールが入った

1ペナルティ(1罰打)

 

<状況>

池越えの第2打の当たりが悪く、池に入ってしまった(通称:「池ポチャ」)。

次のプレイはどうしたらいいのか。

 

<ルール>

イエローペナルティエリアからは3つの処置が選べる。

 

【処置(措置)】

1罰打を加え、定められた位置にドロップしてプレー。

 

そのまま打つ場合は、無罰でプレー。

 

<参照>

ペナルティーエリア処置とは?

まわりに赤杭のある小川に入った

そのまま打てる状態でなければ、1ペナルティ(1罰打)でレッドペナルティーエリアの処置をとる。

 

<状況>

フェアウェイに平行して流れる、赤杭が立っているクリークにボールが入った。

 

<ルール>

レッドぺナルティーエリアの救済措置をとる。

 

【処置(措置)】

1罰打を加え、レッドペナルティーエリアの処置をしてプレー。

 

<参照>

ペナルティーエリア処置とは?

ハザード内だったが、水が無かったのでそのまま打った

ノーペナルティ(無罰)

 

<状況>

池ぎりぎりにボールが止まって、なんとか池ポチャは免れた。

そこは黄杭の範囲内だったが、打つのに問題は無かったので、そのまま打った。

 

<ルール>

黄杭エリア(イエローペナルティーエリア)内でも、赤杭エリア(レッドペナルティーエリア)内でも、あるがままに打てるのであれば無罰でプレーできる。

 

【処置(措置)】

無罰でそのままプレー。

水の無いペナルティーエリアから打ったら自分のボールではなかった

2ペナルティ(2罰打)

 

<状況>

ボールがペナルティーエリアに入ったが、水も無く打てそうだったので打った。

しかし、打った後にそれが紛失球だと気づいた。

 

<ルール>

ペナルティーエリア内にボールがある場合も誤球が適用される。

 

【処置(措置)】

2罰打を加え、自分のボールを探し出してプレーを続ける。

 

ペナルティーエリア内も誤球が適用される(バンカーを含む)

 

そのため、ペナルティーエリア内やバンカー内でも、自分のボールかどうかの確認のためにボールの位置をマークしてから拾い上げることが認められている。

 

それが自分のボールなら、元の状態にリプレースしてから打つことができる。

 

また、これまでのルールでは、ボールの確認の際には「マーカーまたは同伴競技者の立ち合いが必要」だったが、2019年のルール改訂により、その必要はなくなった。

 

池からあふれ出た水の中にボールが止まった

ノーペナルティ(無罰)でカジュアルウォーターの救済を受ける

 

<状況>

前夜の大雨で池が増水し、黄杭の外のフェアウェイ部分まで水の範囲が広がっており、その中にボールが止まってしまった。

 

<ルール>

ウォーターハザードの限界からあふれた水は、カジュアルウォーターである。

 

【処置(措置)】

無罰で、カジュアルウォーターの救済を受けてプレー。

 

<参照>

カジュアルウォーターや修理地からの救済方法

ペナルティーエリアの処置でドロップしたが、スタンスが池にかかって打てず、再ドロップした

1ペナルティ(1罰打)

 

<状況>

「池ポチャ」してボールがペナルティーエリアに入ったのでドロップしたが、スタンスが池にかかるので再ドロップした。

 

<ルール>

ペナルティーエリアにスタンスがかかっても救済は無い。

 

【処置(措置)】

ボールに触れたことに対する1罰打を加え、最初にドロップした場所にリプレースして、プレーを続ける。

または、

ボールに触れたことに対する1罰打を加え、アンプレヤブルの処置をとる。

 

再ドロップしなければならないのは以下の場合

 

ペナルティーエリアの処置でドロップしたにもかかわらず、以下のような区域にボールが転がり込んだ場合は罰無しで、再ドロップしなければならない。

  • ペナルティーエリア内
  • グリーン上
  • OB区域
  • ドロップした際に初めにコース上にボールが落ちた箇所から1クラブレングス以上、または、2クラブレングス以上の範囲 (採用した救済方法による)
  • ペナルティーエリアの限界を最後に横切った地点よりホールの近くに転がった場合

 

ドロップすると池に入りそうだったのでプレースした

2ペナルティ(2罰打)

 

<状況>

ドロップ位置が池の縁だったので、ドロップしても転がって池に入りそうだった。

ボールが無くなってしまうので、プレースしてプレーを続けた。

 

<ルール>

ボールをプレースしてもいいのは、再ドロップをしても また同様の状況に陥った場合であり、さらにプレースする位置は、再ドロップした際にボールが最初にコース上に落ちた地点に最も近い所となる。

 

したがって今回の事例は、誤所からのプレーとなり2罰打となる。

 

【処置(措置)】

プレースしたボールをプレーしてしまったので、誤所からのプレーの2罰打を加え、そのままプレー。

 

プレースしただけなら無罰でドロップすればよいのだが、プレーして(打って)しまっているので2罰打を加えて そのままプレーすることとなる。

その際、やり直す必要はない。

池から打ったボールが出なかった

その前のプレーまで1ペナルティ(1罰打)で戻ることができる。

 

<状況>

ボールは池ポチャで水中だった。

しかし、浅かったのでそのまま打ったが、池から出ずに、もっと深いところへ行ってしまった。

今度こそ打てなくなってしまった・・・。

 

<ルール>

ペナルティーエリアからプレーしたボールが出なかった場合、その前のプレーまで1罰打で戻ることができる。

 

【処置(措置)】

1罰打を加え、ペナルティーエリアの処置をとってプレーを続ける。

 

池ポチャで、ペナルティーエリア内から打ったボールが一度も外へ出ず、そのまま池の中に入った場合、ペナルティーエリアの3つの処置の応用的な処置の選択肢がある(1以外に)。

 

1)あるがままプレー

 

2)1罰打を加えて、ペナルティーエリア内で最後にプレーした場所にドロップ

 

3)1罰打を加えて、最初にペナルティーエリアに入ったとき、その限界を横切った地点とホールを結ぶ後方線上にドロップ

(レッドペナルティーエリアの場合はその地点からホールに近づかず2クラブレングス以内にドロップも選択できる)

 

4)1罰打を加えて、最初にペナルティーエリアに入ったボールを打った地点に戻ってドロップ(ティーイングエリアならティーアップできる)

 

 

もし、

前記 2)の処置を選んでボールをドロップし、それが転がって打てない状況になっても再ドロップは認められていない。

この場合は、さらに1罰打を追加して、3)あるいは 4)の処置をあらためてとらなくてはならない。

 

ただし、

2クラブレングスまたは1クラブレングス(救済方法による)以上転がった場合は、再ドロップが認められている。

 

なお、

ペナルティーエリア内にあるボールに対しては、アンプレヤブルの処置をとることはできない。

イエローペナルティーエリアなのに、レッドペナルティーエリアの処置をした

3ペナルティ(3罰打)

 

<状況>

イエローペナルティーエリアを示す黄杭の範囲内だったのに、勘違いしてレッドペナルティーエリアの処置をとってしまった。

 

<ルール>

イエローペナルティーエリアに入ったことに対し処置したことの1罰打と、誤所からのプレーの2罰打が課せられる。

 

【処置(措置)】

3罰打を加え、そのままプレー。

 

ただし、

プレーする前であれば、無罰でボールを拾い上げ、イエローペナルティーエリアの処置をとることができる。

黄杭のそばにボールが止まったが、邪魔なので杭を抜いた

ノーペナルティ(無罰)

 

<状況>

池ポチャは免れたものの、ウォーターハザードの黄杭に寄り添うようにボールが止まっていた。

邪魔なのでそれを抜いて打った。

 

<ルール>

赤杭、黄杭、青杭は動かせる障害物と認められる。

 

動かせる障害物は、ペナルティーエリア内でも取り除くことができる。

 

OB区域を示す白杭は固定物なので動かすことはできない。

また、赤杭や黄杭でも抜けない場合は、動かせない障害物となる。

 

【処置(措置)】

無罰で、そのままプレー。

 

杭を抜いた時にボールが動いた場合、罰無しでリプレースしてプレーを続ければ良い。

ハザードの橋の上にボールが止まって打てない

ノーペナルティ(無罰) または、1ペナルティ(1罰打)

 

<状況>

橋の上にボールが止まった。

そのまま打とうとしたが橋の欄干が邪魔になって打てない。

 

<ルール>

ペナルティーエリアの上に架かる橋は障害物だが、救済は受けられない。

 

【処置(措置)】

無罰でそのまま打つか、ペナルティーエリアの処置をとってプレー。

池に入ったボールが最後にラインを横切った地点を同伴競技者と決めプレーしたが、本当は違っていたようだ

ノーペナルティ(無罰)

 

<状況>

Aのボールがペナルティーエリアのラインを最後に横切った地点を同伴競技者と決め、他の同伴競技者もその辺だと告げたので、その地点の後方線上に別のボールをドロップしてプレーを続けた。

 

次のホールへ行くと前の組のプレーヤーが見ていたらしく、ボールが最後に横切った地点は50ヤードほど後ろだったと伝えられた。

Aに罰はつくのか?

 

<ルール>

ペナルティーエリアのラインを最後に横切った地点を同伴競技者と決めたということは、競技者が公正に判断したとみなされる。

 

このケースでは、誤所からのプレーによる罰打(ペナルティ)を適用するのは妥当ではない。

 

【処置(措置)】

無罰でプレーを続ける。

ペナルティーエリアの救済でドロップしたボールが、打つ前に再びペナルティーエリアに転がり落ちてしまっていた

ノーペナルティ(無罰)

 

<状況>

「池ポチャ」の処置でドロップしたが、他のクラブを取りに行っている間に救済したはずの池に転がり落ちてしまっていた。

 

<ルール>2023年ルール改訂

救済を受けて止まった球が、その後で自然の力によって他のコースエリアに転がっていった場合、罰なしにその球をリプレースしなければならない

 

【処置(措置)】

救済した場所に無罰でリプレースしてプレー。

今回のケースでは「池ポチャ」の処置の1罰打のみ。

干上がったウォーターハザードからキャディが勝手にボールを拾い上げた

それについてはノーペナルティ(無罰)

 

<状況>

プレーヤーAがティーショットしたボールがペナルティーエリアに入った。

そのペナルティーエリアは干上がっており、水がなかったのでキャディが探しに行き、ボールを見つけたのでAの許可を得ず拾い上げて、Aに渡した。

Aに罰はつくのか?

 

<ルール>2019年ルール改訂

そのほか、パッティンググリーン上の球をキャディがマークして拾い上げる時も、プレーヤーの承認はいらなくなった。

 

【処置(措置)】

1罰打を払うペナルティーエリアからの救済の処置をしてプレー。

 

[改訂前(2018年まで)のルール]

「Aの許可なくキャディがボールを拾い上げた時点で1ペナルティ(1罰打)となる」だった。

 

今回の例では、キャディーはボールを見つけた時点で、Aにそのままプレーするのか、ボールを拾い上げるのかを問いただしてから、ボールを拾い上げなければいけない。

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